村山医療センターでは、主に武蔵村山市民の方々を対象とした「市民公開講座」を定期的に開催しています。
今回で19回目の開催となり、武蔵村山市並びに武蔵村山市医師会の後援で、12月10日(土)に武蔵村山市民総合センターをお借りして「この手のしびれ大丈夫?」という演題で実施しました。会場には90名を超える市民の方が参加され、場内は熱気につつまれました。
朝妻院長による開会の挨拶の後、小見山整形外科医長から『手根管症候群』とのテーマで、手のしびれの代表的な症状である手根管症候群について、症状や起こりやすい人(更年期以降の女性や手首の骨折経験者など)、検査や治療方法について説明しました。治療については、安静+装具による固定、内服薬や注射によるもので行う治療のほか、それでも治らない場合には、手術による治療になるそうですが、手術そのものは数十分程度で終了し、次の日から手も使えるようです。
次に小林作業療法士長から『指先からの老化防止』とのテーマで、関節障害・末梢神経障害にスポットを当てて説明しました。実際現場で行っている効果的なマッサージのやり方について、モデルを使用して分かり易く説明しました。また、市民の方にマッサージする場面もあり、マッサージを受けた方は気持良さそうでした。
次にリハビリテーション科の倉片医師から『脳からくる手のしびれ』とのテーマで、脳に原因があるしびれについて、特に脳卒中について詳しく説明しました。説明の中で、しびれの原因を診断するのに大事な事は、症状の経過・状態(病歴)が非常に大事であり、なんと病歴90%、診察5%、検査5%と言われる程だそうです。そのため、診察時には診察や検査だけでなく、症状の経過・状態(病歴)をできるだけ詳しく伝える事が大事だと感じました。また、脳卒中を疑うべき症状は突然起こるそうです。そんな時、救急車を呼んだほうが良いか、また今すぐ病院に行ったほうがいいか等迷った事はありませんか?そんな時には、相談窓口として東京消防庁救急相談センター「#7119、ダイヤル回線は042-521-2323(多摩地区)」に相談してみてください。24時間365日対応しています。
最後に竹光外来診療部長(整形外科)から『首からくる手のしびれ』とのテーマで、しびれを起こす仕組みや症状、治療方法を説明しました。この中で特に椎間板ヘルニアの手術の方法について、脊髄、神経根の圧迫を除圧する方法と首の不安定性を固定(矯正)する方法について説明がありました。
講演終了後には、休憩時間をはさみ健康相談を行いました。健康相談には、朝妻院長をはじめ竹光外来診療部長、小見山整形外科医長、倉片リハビリテーション科医師、小林作業療法士長の5人が相談員となり、多くの市民の方の悩みや質問をお聞きするとともに専門職としてアドバイスをさせていただきました。
今後も武蔵村山市民の健康に役立つ公開講座を開催して参りますので、是非とも興味を持って参加していただければと切に願っております。
最後に今回の公開講座に協力いただいた職員の皆さん、ポスター掲示など協力いただいた関係者の方々、武蔵村山市並びに武蔵村山市医師会にこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。