病気や症状等の医療情報サイト、メディカルノートに当院の朝妻院長のインタビュー記事が掲載されました。病院情報も掲載されておりますので、あわせてご覧下さい。
当院は、骨・運動器疾患を対象とした整形外科の診療と、リハビリテーションをメインに行っている病院です。脊椎・脊髄疾患をはじめ、骨・運動器疾患は多くの場合、長期のリハビリテーションを必要とします。そのため当院では、初期診療からリハビリテーションまで一貫して対応できる体制を整え、急性期病院からの患者さんの受け入れも積極的に行っています。
当院では、脊椎・脊髄疾患を多く扱っており、上位頸椎(けいつい)から仙骨まで、すべて診療できます。特に脊髄腫瘍や脊柱変形などの患者さんを多く診ており、結核菌が感染し炎症する脊椎カリエスや、小児の特発性側彎症など専門的な治療を要する症例も受け入れています。
脊椎(背骨)が横に曲がってしまう脊椎側彎症は、主に手術による治療を行っています。
手術中に使う画像診断装置や脊髄を刺激してモニタリングを行う設備など、脊椎疾患の診療を行うためのハード面は、しっかり整えています。2016年は脊椎疾患だけで、約900件の手術を行いました。
脊髄損傷専門病棟を設けているのも、当院の特徴です。疾患を治療するだけでなく、在宅療養に移行するためのリハビリテーションや住環境を整えるサポートまで、多職種が関わってケアしています。
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今後の地域医療を考えたとき、内科と外科の診療機能を強化していく必要があると考えています。
外科に関しては、2016年に新たに大石英人医師が赴任し、外科部長に就任しました。大石先生は、食事の難しい患者さんの胃に直接栄養を送るための穴(胃ろう)を設ける手術(PEG)を得意としています。さらにPEGの施行が困難な患者さんを対象とする、胃ろうの代わりに頚部に穴をあけて食道へ管を通す「PTEG」の開発者でもあります。また、当院の外科は腹腔鏡手術を中心とした侵襲性の低い治療に多数の実績を持っています。
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当院では、市民公開講座や患者家族支援講座を定期的に行っています。この講座では、医師や看護師をはじめとした、さまざまな職種がテーマに応じた講義を行っています。
また、5月12日の看護の日には毎年、市民参加型のイベントを開催しています。住民の方々の血圧を測ったり、お子さんに白衣を着てもらったりしています。
医療関係者向けにも、脊椎関係や外科関係をテーマにしたセミナーを年に3、4回開催しています。地域開業医の先生方やコメディカルスタッフの方にお越しいただき、顔が見える関係を構築しています。
そのほか、医療機関向けと一般市民向けにそれぞれ広報誌を発行し、病院の情報発信を定期的に行っています。
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今後は、研究分野にも力を入れていきたいと考えています。
具体的には、脊髄損傷に関するiPS細胞の研究です。当院は慶應義塾大学の整形外科・整形外科教室が行うこの臨床研究の共同施設であり、2019年頃をめどに臨床研究がスタートする予定です。
この研究に参加するにあたり、手術室の改良や急性期の患者さんをより多く受け入れられる体制の整備など、さまざまな課題があります。それを踏まえ、2017年4月にはHCU(高度治療室)を開設して設備面の機能拡充を図りました。
当院は整形外科とリハビリテーションに特化しています。
そのため、合併症をかかえる患者さんなど、当院で対応が難しいケースは、立川市に所在する急性期医療病院の「災害医療センター」と連携をとり、対応しています。
一方で、当院では脳血管障害や脊髄損傷など、急性期の治療を終えた患者さんのリハビリを引き受けています。この連携がスムーズに行えるよう、当院のリハビリテーション科の医長が定期的に災害医療センターへ伺い、両病院の情報を共有しています。
当院は、職員数約300名という規模であり、職員同士も顔見知りで他職種間連携がしやすい環境です。回復期リハビリテーション病棟では、患者さんの経過に関して、医師や看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師、セラピストなどの職種が参加するミーティングが行われます。
職員それぞれが、手術や病棟での業務だけでなく、外来での診察や学会に参加するための準備などもあるため、みんなで協力し合う必要があります。
院長としては、職員が働きやすい病院づくりをすることも、非常に重要であると考えています。
当院は、これからも骨・運動器疾患に対する外科的医療とリハビリテーションの質を高めてまいります。さらに今後は、内科や外科の診療にも力を入れ、さまざまな疾患に対応できるように努めたいと考えています。
「患者さんの視点に立ち、良質で高度な医療を提供します。」という理念のもと、スタッフ一同努力してまいります。