能動喫煙、受動喫煙は、近年患者数が増加している肺気腫(慢性閉塞性肺疾患・COPD)、および肺癌・喉頭癌など多くの悪性疾患の最大のリスクファクターであり、また、心筋梗塞・脳梗塞などの動脈硬化性疾患の大きなリスクファクターでもあり、若年時から習慣的に喫煙を行っていると寿命が10年以上も短くなることが証明されています。これら疾患の予防にはもちろん、国民一人一人の健康維持には、禁煙励行が極めて重要ですが、喫煙者は、ニコチン依存症(ニコチン中毒)の状態にあり、禁煙は一人で試みても成功率は高くなりません。当院は、敷地内が全面禁煙となりましたので、外来では健康保険適用のある禁煙補助薬を使った禁煙治療が可能になりました。禁煙治療では、禁煙補助薬による副作用を出さないことを特に重視しつつ、一人一人に合わせた処方により、無理なくストレスなく禁煙を達成できるよう指導しています。なお、禁煙治療に健康保険が適用されるためには、以下の条件を満たしていることが必要です。
Q1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
Q2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
Q3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
Q4 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加。
Q5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
Q6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
Q7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
Q8 タバコのために自分に精神的問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。
Q9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
Q10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
問診票にある上記TDSのQ1~Q10の質問で「はい」の回答が5つ以上ないと、健康保険の適用とはなりません。
岡田医師
毎週火、木、金 午前11時30分~
禁煙外来の診察は予約制となっております。 予約専用ダイヤルに電話してください。
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