この度、令和2年4月1日付けで統括診療部長を拝命いたしました。私は昭和62年に医師免許を取得して以来、一般外科医としての診療に従事しております。一般外科と呼ばれる分野は、虫垂炎や痔核およびヘルニアにはじまり、胃や大腸などの消化管における良性および悪性消化器疾患、乳腺、腹部救急までの幅広い範囲を担当する科であり、平たく言いますと頭と心臓と筋骨格系を除いてその他の部位を診る科という解釈にもなります。私は特に低侵襲性外科治療Minimally Invasive Surgery(MIS)をモットーに、日本内視鏡外科学会の技術認定指導医として、腹腔鏡を用いた内視鏡外科治療を村山医療センターに定着させ、外科の分野を発展させて行ければと考えております。
外科治療はチームプレーが基本ですが、特に腹腔鏡手術では一人だけの技術が卓越していても、その施設における医療レベルを向上させることは難しいのが現状です。村山医療センターに入職させていただいてから、同僚の飯野高之先生と共に、手術室のコメディカルも含めたチームビルディングセミナーをすでに2回開催いたしました。少しでも、村山医療センターの方々に腹腔鏡手術を知っていただき、また興味を持っていただいて、病院全体でのレベルアップを図り、村山医療センターにおける外科治療を発展させることによって、地域医療において少しでも貢献できればと考えております。
村山医療センターは整形外科の分野では、すでに国内屈指の病院ですが、この度当院で一般外科、特に腹腔鏡外科を立ち上げるに当たり、まず発生頻度の高い疾患に対する丁寧かつ確実な診療によって、地域医療に根ざすと共に、前述の様なMISやNST活動および各種施設認定の獲得や、若手医師の育成やコメディカルの方々の教育および個人資格獲得にも尽力し、チーム医療としての外科診療レベルの向上をはかりたいと考えておりますので、ご理解とご協力を賜りたく存じます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。