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胆石症

胆石症とは?

 胆石症とは胆道のなかに石がある状態を言います。石のある場所によって胆嚢結石と胆管結石があります。胆道とは胆汁の通り道のことを言います。肝臓で作られた胆汁が胆管という管を通って十二指腸に流れますが、その途中に袋状にあるものが胆嚢です。胆嚢にある石を胆嚢結石といい、胆管にある石を胆管結石といいます。

 成因として胆汁中のコレステロールやビリルビン、カルシウムなどの成分、胆汁感染や胆嚢機能などが関与していると考えられています。

 また、食生活、例えば脂っぽいものの取り過ぎや太り過ぎなどが原因とも言われています。

胆石症

胆石症


胆嚢結石

症状

 胆嚢結石の多くは無症状で経過しますが、腹痛などを起こすことがあります。食後、特に夕食後や夜中にお腹が痛くなった、油ものを食べるとお腹や背中が痛くなる、そんな症状が出たら受診をおすすめします。胆石発作は再発の確率が高いと言われています。

診断

 胆嚢結石の診断はエコー検査やCT検査などで行います。

治療

 急性胆嚢炎や胆管結石、膵炎、胆管がんの合併がある場合は原則、手術適応となります。胆石発作など症状がある場合も手術の適応となる場合が多いです。手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術が一般的です。3~4か所の小さな傷から細長いカメラや器具を入れ、モニターを見ながら手術する方法です。最近ではおへそ1か所から行う単孔式腹腔鏡手術も導入されています。術翌日より歩行や食事が開始となり、術後2~3日で退院となります。

胆石症

胆管結石

症状

 胆管結石は胆汁の通り道である胆管というところにある石で、乳頭部つまり十二指腸への出口に引っかかったり、はまり込んでしまうと症状を起こします。無症状で見つかることもありますが、背部痛や黄疸・発熱などの症状がでることもあります。

診断

 体に負担のかからない検査として、エコー検査やCT検査、MRI検査が有用です。他の画像診断で疑わしい場合、直接造影剤を注入し行なう内視鏡的膵胆道造影(ERCP)も有用です。

治療

 胆管結石は胆管炎や膵炎、黄疸、肝障害などを起こすことがあり、なかには命にかかわることもあるので早急な治療を要します。内視鏡的に摘出する方法と手術で胆管を切開し石を摘出する方法とがあります。内視鏡的砕石術はまず内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆汁の出口からさまざまな器具を入れて砕石します。患者さんの状態によりどの方法がよいかは判断する必要があります。

胆管結石


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