「股関節」は骨盤と大腿骨を結ぶ関節です。 お椀の形をした「寛骨臼(股臼)」と、ボールの形をした「骨頭」からなり、球状関節に分類されます。 そのため、股関節はあらゆる方向に動けるという特徴がありますが、動きを保ちながら体重を支えている荷重関節であることも重要なポイントです。 骨盤側の「寛骨臼」の中で荷重を伝える部分は、骨頭の上に覆いかぶさる「蓋」に相当することから「臼」の「蓋」と書いて「臼蓋(寛骨臼蓋)」と名付けられています。
厚生労働省によると64歳以下の成人の1日あたりの平均歩数は、男性7860歩、女性6794歩 とされており*)、60年間では1億5000万歩以上の歩行を行うことになります(平成26年国民健康・栄養調査結果, 厚生労働省, pp154, 2016.)。
即ち、股、膝、足関節といった荷重関節は、一生涯で1億回以上の衝撃を受ける計算になるのです。
「変形性股関節症」は、これらの反復される負荷を誘因として、股関節の荷重機能に破綻を来す病気です。
単なる加齢変化とは異なり、多くは幼少期の股関節の病気や、「臼蓋形成不全症」など、股関節が形態学的に弱いことをベースとして発症することが解っています。
当院では、4名の関節専門医が勤務しており、変形性股関節症や、臼蓋形成不全症、大腿骨頭壊死症、股関節の外傷に対する治療、進行予防のための指導を行っています。
股関節の痛み、股関節疾患の既往のある方でご心配されている方は、どうぞご来院ください。