村山医療センター 医局秘書
アルーナ
こんにちは、秋はいよいよ深く冬の訪れを感じますね。
村山医療センターに最新式の画像支援システムが導入された話は院内でも話題になっています。 今回はアルーナが最新式の画像支援システムを見学してきました。
平成27年8月より、術中ナビゲーションと術中3DCTが村山医療センターに導入されてました。このシステムのおかげで、より安全で低侵襲な手術術式を行うことができます。
このシステムは立体的な3次元画像で患者さんの患部の情報をモニタに映し、手術中の先生に伝えます。手術中に手術器具が患者さんの脊椎にどのようにふれているか、その向きや状態を立体的に見ることができるわけです。
手術中の先生に患者さんの詳しい3次元の画像情報が送られます。これはかなり賢い術者の支援システムですね。
手術中の先生を支援するシステムは術中ナビゲーションと術中3DCTだけではありません。9月からはヘッドマウントディスプレイという近未来型の画像支援システムも導入されました。もちろんすべての症例にこのシステムが必要なわけではありません。 高度で限られた手術術式だけだそうで、実際には月に1~2件だそうです。 危険でむずかしい手術の時に使用する伝家の宝刀のようなものですね。
まるでSF小説やアニメで見たようなヘッドマウントディスプレイ先生は装着します。ヘッドマウントディスプレイには、患者さんの画像情報がリアルタイムで映し出されます。まさに近未来型のシステムです。
驚いたのは…ヘッドマウントディスプレイでレントゲン透視画像やナビゲーションの画像を映し出せるように工夫したのは、日本初、世界初の試みで、村山医療センターのオリジナルだそうです。
先生にとって手術は真剣勝負。集中力を持続させなければなりません。今まではいちいち手術室に設置されたモニタで画像情報を確認していました。術中ナビゲーションは、常に患者さんの患部に顔を向けながらも画像情報がヘッドマウントディスプレイ映されているので、常に手術中の先生は患者さんに向きあうことができます。
少し先生に聞いてみます。
アルーナ:
先生、術中ナビゲーションは患者さんにとってどんなメリットがあるのですか?
医師:
様々な症例があるなかで時として非常に難易度が高い手術が必要になることがある。難易度が高いということは患者さんにもリスクが発生する。肉眼では捉えられないような手術中の情報が常に見れるというのは、手術を安全に行い、そして患者さんの身体に負担をかけないというメリットがあるのだよ。
アルーナ:
なるほど。経験豊かな先生に術中ナビゲーションを加えたら鬼に金棒ですね!
医師:
あまりおおげさに言うのは良くないね。ただより安全に行うことができる可能性を秘めていることは間違いないから、これからに大きな期待をよせているよ。
アルーナ:
ところで…この術中ナビゲーションってかなりお金がかかったのでは?
医師:
…(笑って答えてはくれませんでした)。
アルーナは手術室見学の感想ですが。術中ナビゲーションのような先端の医療機器が惜しみなくつかわれていることに改めて驚きました。
でもそれ以上に術者の先生、それをささえる看護師の助手さんの真剣なまなざしには感動すら覚えました。
術中ナビゲーションやヘッドマウントディスプレイは危険でむずかしい手術の時に使用する伝家の宝刀のようなものです。でも、それ以上に患者さんに向きあう医療従事者としての姿勢こそが当院の宝のように思えてなりません。
最後に…
システムの購入代金をこっそり聞いてみました。しかし購入代金については教えていただけませんでした。 高級外車が何台も買えるくらいだそうです。ですが、このシステムを使用してもしなくても、患者さんの手術料や入院費は変わらないそうです。